図形を生成するプログラム

POV-Rayでは主に6種類の図形を生成する事ができます。図形を生成する上で必要と
されるのは"x,y,z"の位置情報と、図形の大きさを定める変数の2つが求められます。

1.球体
球体を生成するプログラム

object{
 sphere{<x,y,z>,r}
}

x,y,z...座標を設定する
r...半径を設定する

まずは一番簡単な球体の生成からです。自分で指定した座標に、球体の中心点が
来ます。上図の"r"では、球体の大きさを半径の値で指定します。例えば球体の
座標を"<0,0,0>"と指定して、半径rに"1"を入力すると、原点0,0,0の地点に
半径1の大きさの球体が生成されます。

2.箱型
箱型を生成するプログラム

object{
 box{<x,y,z>,<x,y,z>}
}

x,y,z...始点座標を設定する
x,y,z...終点座標を設定する

サイコロやダンボールといった箱型の物体というのは、8箇所の点によって
型取られていますが、POV-Rayでは2箇所の座標から箱型の図形を生成する事が
できます。上のgif動画のように片方を始点と捉えて、もう片方を終点と捉えれば
イメージしやすくなると思います。

3.円柱
円柱を生成するプログラム

object{
 cylinder{<x,y,z>,<x,y,z>,r}
}

x,y,z...始点座標を設定する
x,y,z...終点座標を設定する
r...半径を設定する

座標を2箇所指定し、半径の大きさを当てはめることによって円柱を生成できます。
イメージとしては、最初指定する2つの座標を一直線上に結び付け、直線を中心に
円柱が生成されます。

4.円錐
円錐を生成するプログラム

object{
 cone{<x,y,z>,r,<x,y,z>,r}
}

x,y,z...始点座標を設定する
r...始点側の半径を設定する
x,y,z...終点座標を設定する
r...終点側の半径を設定する

座標を2つ指定するという点では円柱と変わりませんが、両側の半径の大きさを
それぞれ個別で調整する事ができます。お互いの半径の大きさを同じ値にすると
円柱になり、片方の値を"0"とすることで円錐になります。

5.ドーナツ型
ドーナツ型を生成するプログラム

object{
 torus{r,r}
}

r...真ん中の穴の大きさを設定する
r...輪っかの大きさを設定する

ドーナツ型では、原点(0,0,0)を中心に穴の大きさと輪っかの大きさをそれぞれ半径で
指定します。原点ではなく、他の位置に自由に置きたい場合は、別のページで
説明している"translate"を使いましょう。

6.無限平面
無限平面を生成するプログラム

object{
 plane{xyz,"num"}
}

xyz...x,y,zのいずれから軸を選ぶ
"num"...位置を指定する

記述例)...plane{y,-20}

無限平面とは、平らな面が無限に続いている状態のことを言います。即席な地面や
壁を作りたいときに有効です。プログラムの青く示した部分をx,z軸にすると
壁になり、y軸の場合は地面か天井のようになります。赤く示した部分は、青い部分で
指定した軸の原点"0"に対してどれぐらい離れるのかを数字で指定しています。

物体の色の付け方
1.色の名前を入力する
彩色するプログラム その1

object{
 box{<x,y,z>,<x,y,z>}
 pigment{color "color"}
}

"color"...色の名前を入力する
例)赤色の場合...Red
  青色の場合...Blue

色の名前を記述することで物体に色を付けることができます。色の
名前は英語で指定して、尚且つ頭文字を大文字にする必要があります。
スペルミスに気を付けましょう。

1.RGBから色を作る
彩色するプログラム その2

object{
 box{<x,y,z>,<x,y,z>}
 pigment{rgbt <r,g,b,t>}
}
r...r(赤)の値を入力する
g...g(緑)の値を入力する
b...b(青)の値を入力する
t...透過率

色要素のr,g,bはそれぞれ赤、緑、青を表しており、この3つの組み合わせによって
自由自在に色を付けられます。"t"は透過率のことで、値が大きくなるにつれ物体が
透明になっていきます。r,g,b,tいずれも使える数字は0〜1までです。0でも1でもない
中間の色を作りたい場合は"0.5"、"0.25"といった小数点を使いましょう。